子育て世代の生命保険の選び方|必要な保障額の計算方法を解説

子育て世代の生命保険の選び方|必要な保障額の計算方法を解説のイメージ 選び方・比較

子どもが生まれたとき、家を買ったとき、「生命保険を見直さなきゃ」と思いながら、何をどう選べばいいかわからない方は多いです。子育て世代の保険選びで重要なのは、感覚ではなく「必要保障額」を順番に計算することです。この記事では、公的保障(遺族年金)を先に確認し、そのうえで民間保険で不足分だけを補う考え方を解説します。

この記事でわかること

  • 子育て世代が生命保険を見直すべきタイミング

  • 必要保障額の基本的な計算式と手順

  • 遺族基礎年金・遺族厚生年金でカバーされる範囲

  • 定期保険・収入保障保険・終身保険の使い分け

  • 共働き世帯と片働き世帯での考え方の違い

子育て世代が生命保険を見直すタイミング

見直しが必要になりやすいのは、次の3つです。

  • 子どもが生まれたとき

扶養家族が増え、万が一のときに必要な保障額が大きく変わります。

  • 住宅を購入したとき

団体信用生命保険(団信)の加入で、死亡時の住宅ローン残高リスクが変化します。

  • 収入が大きく変わったとき

昇給・転職・育休・時短勤務などで、家計の固定費耐性が変わります。

見直しの失敗は「不足」と「過剰」の両方に起きます。不足すれば遺族の生活が苦しくなり、過剰なら保険料の払い過ぎになります。まずは必要保障額の見える化が出発点です。

必要保障額の計算方法

必要保障額は次の式で整理できます。

必要保障額 = 遺族が将来必要な生活費の総額 −(公的遺族年金 + 配偶者の収入 + 現在の貯蓄)

計算ステップ

  1. 遺族の生活費総額を試算する

子どもの独立までの年数、教育費、住居費、車関連費、予備費を含めて見積もります。

  1. 公的遺族年金でカバーされる額を差し引く

  2. 配偶者の就労収入・資産取り崩し可能額を差し引く

  3. 残額を民間保険でカバーする

家族構成、住居形態、就労状況で必要額は大きく変わるため、SNSやランキングの「平均額」をそのまま使わないことが大切です。

遺族年金でどこまでカバーされるか

生命保険を選ぶ前に、公的保障の範囲を確認しましょう。制度の一次情報は日本年金機構と日本法令索引で確認できます。

  • 遺族基礎年金(日本年金機構)

ERROR: The request could not be satisfiedwww.nenkin.go.jp

  • 遺族厚生年金(日本年金機構)

遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)www.nenkin.go.jp

  • 国民年金法・厚生年金保険法(e-Gov法令検索)

e-Gov 法令検索電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則)の内容を検索して提供します。elaws.e-gov.go.jp

遺族基礎年金

  • 対象

18歳到達年度末までの子がいる配偶者、または子(一定の要件あり)

  • 年金額(2025年度)

831,700円/年 + 子の加算

  • 子の加算(2025年度)

1人目・2人目:各239,300円/年

3人目以降:各79,800円/年

例:配偶者+子2人

831,700円 + 239,300円×2 = 1,310,300円/年(月換算で約10.9万円)

※年度により改定されるため、最新額は毎年確認してください。

遺族厚生年金

  • 会社員・公務員等(厚生年金加入者)の遺族が対象

  • 原則として、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の3/4が支給

  • 遺族基礎年金に上乗せされるため、家計維持力が上がる

一方で、フリーランス・自営業(国民年金のみ)は遺族厚生年金の対象外です。生命保険で補う必要が大きくなりやすい点に注意が必要です。

まずは「ねんきんネット」で概算確認

概算確認は日本年金機構の「ねんきんネット」が便利です。

ねんきんネットwww.nenkin.go.jp

生命保険の種類の選び方

保険の種類
特徴
子育て世代への適性

定期保険
一定期間(10〜30年など)だけ保障。掛け捨てで保険料を抑えやすい
子どもの独立までなど、期間を絞って備えたい世帯向け

収入保障保険
死亡後、保険期間満了まで毎月一定額を受け取る
生活費を月単位で補填しやすく、合理的に設計しやすい

終身保険
一生涯保障。解約返戻金がある商品もある
相続・葬儀・長期の資産計画には有効。子育て期の大保障には割高になりやすい

子育て世代の死亡保障は、一般に「定期保険」または「収入保障保険」を軸に設計する方が、保障と保険料のバランスを取りやすいです。末子の独立時期(20〜22歳目安)を保障期間の終点に置く設計がよく使われます。

共働き・片働きで何が変わるか

共働き世帯

一方が亡くなってももう一方の収入が残るため、必要保障額を抑えられる場合があります。ただし、保育・学童・送迎代替・時短による収入減が起こるため、単純に「収入が半減するから半分の保障でいい」とは限りません。

片働き世帯

主たる生計維持者が亡くなった場合、家計への影響が非常に大きくなります。死亡保障を手厚くする優先度が高いです。また、専業主婦(主夫)が亡くなった場合も、家事・育児の外注費が発生するため、一定の保障は検討価値があります。

設計時のチェックリスト

  • 教育費ピーク(高校〜大学)の時期を資金繰り表に反映したか

  • 住宅ローンの団信で消える支出・残る支出を分けて見たか

  • 配偶者の働き方(フル/時短/退職予定)を複数パターンで試算したか

  • 遺族年金の概算を確認したか

  • 保険料が家計を圧迫しない水準か(将来の学費増を見込む)

まとめ

子育て世代の生命保険は、「大きい保険に入る」よりも「不足分だけ埋める」設計が基本です。

  • 必要保障額 = 必要生活費 – 遺族年金 – 配偶者収入 – 貯蓄

  • まず公的保障(遺族年金)を確認する

  • そのうえで定期保険・収入保障保険を中心に期間を区切って備える

最新制度額は毎年度改定されるため、見直し時には必ず一次情報で確認してください。

参考URL(一次情報中心)

  • 日本年金機構 遺族年金制度

遺族年金の制度www.nenkin.go.jp

  • 日本年金機構 ねんきんネット
ねんきんネット
  • e-Gov法令検索(国民年金法・厚生年金保険法の確認)

e-Gov 法令検索電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則)の内容を検索して提供します。elaws.e-gov.go.jp

  • 公益財団法人 生命保険文化センター(生命保険の基礎知識)

公益財団法人 生命保険文化センター公益財団法人生命保険文化センターは、公正・中立な立場で生活設計と生命保険に関する様々な情報を提供しています。(設立1976年)www.jili.or.jp

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